初正月は何する?破魔弓や羽子板の意味は?誰が買う?お返しは必要?

初正月何する

初正月ってあまり聞かないけど何するの?

お子さんが生まれ、初めて迎えるお正月のことを「初正月」といいます。

桃の節句には雛人形を飾り、端午の節句には五月人形や鯉のぼりを飾ってお祝いをするのはご存知だと思います。

でも初正月には何をするのか、何を飾ったらよいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。

今回は、「初正月は何するもので、破魔弓や羽子板の意味、誰が買うものでお返しは必要なのか」についての情報をお裾分け致します。

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初正月は何する?

昔の時代では、現代みたいに衛生的ではなく、また医療環境が充分整っていませんでした。それに栄養面においても貧しい時代でした。

赤ちゃんが無事に生まれたとしても成人することはおろか、1歳まで生きるのが大変だったのです。

そのため、親をはじめ親戚やご近所の人々は、子どもが病気にかからないよう、健やかに元気に成長することを願い、子どもの成長に合わせ、その都度お祝いをしてきました。

その一つが「初正月」となります。

子どもが生まれ、無事にお正月を迎えることが出来たことをお祝いします。

初正月では、お子さんの「無病息災」と「魔除け」を願い、以下のものを飾ってお祝いします。

≪初正月で飾るもの≫
■男の子の場合
・破魔弓(はまゆみ)
・破魔矢(はまや)

■女の子の場合
・羽子板(はごいた)

そしてこの時期の節句としては、1月7日に行なわれる「人日(じんじつ)の節句」があります。

一般的には「七草の節句」と言われ、春の七草を入れた「七草粥」を食べることで邪気を祓い、一年の無病息災を願います。

初正月の破魔弓や羽子板の意味は?

初正月にはなぜ破魔弓と羽子板を贈るのでしょう?

その意味を男の子と女の子に分けてご紹介していきます。

破魔弓に込められた意味について

昔の中国において、「鍾馗(しょうき)」という強い武神がいました。この鍾馗様が弓でもって悪霊を祓ったという言い伝えがあります。

このことから、弓矢は邪気から身を守る力があると信じられ、日本に伝わり、奈良時代のお正月に、「射礼(じゃらい)」、「大射(たいしゃ)」と呼ばれる弓矢で的を射る儀式が行われるようになりました。

そして平安時代になるとさらに盛んになり、「追儺(ついな)」と呼ばれる鬼や悪魔を祓う儀式になりました。

この「的(まと)」のことを「ハマ」、矢を「ハマ矢(浜矢)」、弓を「ハマ弓(浜弓)」と呼びます。

そして、この「ハマ」という語呂に対し、鬼や悪魔を破り、祓うという意味を兼ね合わせ、「破魔(ハマ)」となりました。

江戸時代になると、「健やかに、強くたくましく育ってほしい」という願いと、「魔除け」を願い、初正月に破魔弓や破魔矢を贈り、飾るようになりました。

また矢には「無患子(むくろじ)」という落葉高木の種に鳥の羽をつけてあります。

字の如く、「子が患(わずら)わ無い」と書き、「無病息災」のお守りにもなっているのです♪

さらに当時は、子供の病気の原因となる「蚊」が恐れられていました。弓が蚊を食べる「トンボ」に似ていることから、蚊が近寄ってこないよう、病気にならないようにという願いも込められています。

羽子板に込められた意味について

羽子板は見たことがあるけど遊んだことがない、どうやって使うかも分からないという人も多いのではないでしょうか。

羽子板の由来としては奈良時代に宮中で行なわれていた「毬杖(ぎっちょう)」という遊びだとされています。

先が小槌のような形をした杖(つえ)で木製の毬(まり)を打ち合う遊びで、現代でいうとホッケーに近いものです。

時代とともに、この杖は変化して羽子板の形となり、木製の毬は変化し黒くて固い玉になっていきました。

そして江戸時代になると、お正月のときに羽子板を使い、羽根のついた黒くて堅い玉をお互いに打ち合う遊びが広まり、女の子の間で行なわれるようになりました。

この「羽根の黒い玉」が飛び交う様子が、「トンボ」に似ていることから、子どもが蚊に刺されて病気にならないようにという願いと、羽子板で「魔をはね(羽根)のける」という魔除けの願いを込め、羽子板を贈り、飾るようになりました。

また、羽子板で打ち合う黒くて堅い玉には、「無患子(むくろじ)」の種が使われています。破魔弓同様に羽子板も 「無病息災」のお守りになっています。

初正月の破魔弓や羽子板は誰が買うの?お返しは必要なの?

破魔弓や羽子板の飾り物は、誰が買うものなのでしょうか? そして、お返しは必要なのでしょうか?

一つずつご紹介していきますね。

初正月の破魔弓や羽子板は誰が買うの?

一般的には、節句などのお祝いの際の飾り物は、「母方のご両親」が贈ると言われています。

昔は、「お嫁に行く」という場合がほとんどでしたので、母方(お嫁さん)のご両親が贈るとなっていますが、実際には、「お婿にいく」という場合もあり、この場合は「父方(お婿さん)のご両親」が贈っていました。

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当時は、お嫁さんやお婿さんのご両親は、嫁ぎ先の親御さんに遠慮し、気軽に子どもや孫に会いに行くことが出来ない時代だったため、子どもの様子や孫の成長を確認しにいくきっかけとして、孫の成長を祝う節句などの際、お祝い品を準備し、贈るようになりました。

このような時代の背景があり、今でもその慣習が引き継がれ、「お嫁さんやお婿さんのご両親」がお祝いの品を贈るという場合が多いです。

ただし、男の子の場合は、「嫁ぎ先のご両親」がお祝いの品を準備するという地域もあります。

≪祝い品を贈る際の考え方について≫
■「お嫁さんやお婿さんのご両親」が贈る
お祝いの席の準備は、嫁ぎ先が受け持ち、お祝い品をはじめその他お土産などは、お嫁さんやお婿さんのご両親が受け持ちます。

■「嫁ぎ先のご両親」が贈る
男の子は嫁ぎ先の跡取りなので、名を継がせるために、嫁ぎ先で全てを準備します。

しかし最近では、片方の両親が費用を負担するのではなく、孫の為に掛かる費用は折半するという場合も増えてきています。

ご夫婦をはじめ、各ご両家にも相談し、どうのようにするのか話し合ってみるのが一番だと思います。

初正月の破魔弓や羽子板のお返しは必要?

一般的には、子どもの成長に対する祝い事(誕生、初節句、七五三、入学祝いなど)にて頂いた祝いに対するお返しは不要です。

贈って頂いた際に、ご両親にきちんと御礼と感謝の気持ちを伝えるようにしましょう。

また、祝い事の際に、一緒に食事をしたり、写真を撮ったりして、お子さんと過ごす機会を設けるとより良いと思います。

もし遠方などで出来ない場合には、贈って頂いた祝い品とお子さんを一緒に写した写真とともにお礼の手紙を送るようにしてみてはいかがでしょうか。

初正月は何する?破魔弓や羽子板の意味は? まとめ

今回は、「初正月は何するもので、破魔弓や羽子板の意味、誰が買うものでお返しは必要なのか」についての情報ををお裾分け致しました。
如何でしたでしょうか?

破魔弓や羽子板は、お子さんが無事にそしてすこやかに育つようにという願いと、悪いことが近寄らないようにという願いを込めて飾るものです。

お正月だけでなく、桃の節句や端午の節句のときにも飾ることが出来るというのもいいですよね。

素敵な初正月をお迎えくださいね♪

森景(もりけい)

河野人形総本店

和雑貨と京の飾り物 京都 夢み屋

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もし宜しければご覧になり、参考にしてみてくださいね♪

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