端午の節句について園児に簡単に説明したいな・・・
5月5日は「端午の節句」、そして「こどもの日」の祝日ですね♪
端午の節句やこどもの日を祝して、イベントを行う幼稚園や保育園も多いのではないでしょうか。
「端午の節句について園児にわかりやすく簡単に説明し、出し物などをして楽しいイベントにしたい」と頑張る保育士さんを応援したいと思います。!(^^)!
これまでとてもお世話になった保育士さんの方々のお役に立てればと、アイデアを考えてみました!
今回は、「端午の節句を幼稚園や保育園で簡単説明する方法、出し物、おやつやお菓子」についての情報をお裾分け致します。
端午の節句を幼稚園や保育園で簡単に説明するには
女の子は「桃の節句」、男の子は「端午の節句」と言いますよね。
この「節句」というのは、季節の変わり目に起きやすいとされる「災い」や「邪気」を払いのけようとする目的で始まったものです。
昔の中国での風習が日本に伝わり、日本の風習と結びつき、現在の『桃の節句』や『端午の節句』という形になっています。
では、端午という言葉の意味、そして由来となったそれぞれの風習を確認していきましょう!
端午ってなに?
『そもそも「端午」って何? どういう意味なの?』
という方も多いのではないでしょうか。
・・・。
そうです、私もその一人です(+_+)
「端午」とはどのような意味なのかというと、それぞれ、次のような意味となります。
■端(たん) | : | 初め、はじまり |
■午(ご) | : | 午(うま)=5 |
十二支はご存知でしょうか。
子(ね)、丑(うし)、寅(とら)、卯(う)・・・、亥(い)の十二支です。
この十二支と数字の関係からすると、午(うま)は「5」にあたります。
つまり、「端午」を直訳すると、「初めの5」となり、1月5日、2月5日、12月5日も「端午」ということになります。(^^;)
では次に、「端午の節句」が、なぜ5月5日になったのかを紐解くために、中国の由来を見ていきましょう!
端午の節句の由来:中国編
今から2300年以上も前の中国(楚)に、屈原(くつげん)という、たくさんの人々から慕われていた詩人がいました。
屈原は国想いで、正義感があったため、国王の側近として仕えていたのです。
しかし人望の厚い屈原を好まない人の策略によって、屈原は国を追われることになります。
そしてある年の5月5日、屈原は、裏切られた国の行く末に絶望し、自ら川に身を投げ、亡くなってしまうのです。
屈原の死を知った多くの人々は、悲しみ、屈原を大切に弔ってあげたのだそうです。
それから毎年5月5日に、国想いで、国と人民のために尽くした屈原の死に対して哀悼の意を捧げていた風習が、いつしか「国の安泰」を祈願する風習へと変わっていきました。
また暑くなり始める5月は「毒月」や「悪月」とも言われ、病気が流行り、亡くなる人が多かったそうです。
そのため漢の時代になると、家に菖蒲(しょうぶ)や蓬(よもぎ)の葉を吊るし、薬草や菖蒲(しょうぶ)酒を飲み、菖蒲湯に入ることで、邪気を祓い、病気にならないようにする習慣が広まりました。
※5月頃に開花する「菖蒲」の葉は“剣”の形に似ていること、蓬の葉は“炎”の形に似ていることから邪気を祓い、魔除けとして用いられてきました。
こうして、
■5月の「五(ご)」の読みが「午(ご)=5」に通じ、語呂が良い
■5月5日は、同じ奇数が重なる縁起の良い「重五(ちょうご)の日」である
ということから、屈原の命日である5月5日の風習が時代とともに形を変え、「端午の節句」となり、病気や災厄(さいやく)を払いのける風習へとなったのです。
では次に、日本の由来を見ていきましょう!
端午の節句の由来:日本編
日本の主食といえば、お米ですよね。
お米は梅雨入り前の5月頃に田植えをするのはご存知だと思います。
命の源となるお米を植える作業(田植え)は、昔の日本において、“命を誕生させる”女性の役目であり、神聖な行事でした。
この神聖な田植えを行う前に、女性(早乙女:さおとめ)たちは、小屋などにこもり、穢れ(けがれ)を祓い、心身を清めるための「五月忌み(さつきいみ)」という儀式を行っていました。
奈良時代になると、中国の文化が伝わり、儀式を行う際には小屋の軒下に「菖蒲」や「蓬」がつり下げられ、菖蒲酒を飲むようになったのです。
そして、武士の力が強まる鎌倉時代になると、武道や武勇を重んじる「尚武(しょうぶ)」と「菖蒲(しょうぶ)」をかけ、さらには剣の形ににている菖蒲の葉を兜(かぶと)に飾るようになります。
こうして武家の間では、男の子が「勝負強く、たくましい男」に育つことを願い、我が身を守るための武具(兜、鎧)を飾るようになりました。
江戸時代になると、3月3日を女の子の節句、5月5日を男の子の節句とすることが、一般の人々の間にも広まり、男の子の「健康とたくましい成長を願う」儀式として定着するようになったのですね。
以上のように、昔の中国での節句の文化が日本に伝わり、日本の風習と結びつき、現在の『端午の節句』という形になったのです。
園児に簡単に伝えるには
端午の節句の由来については、なんとなくご理解して頂いたかと思います。でもこの話を簡単にし、園児にお話ししてもきっと伝わりませんよね(^^;)
ですので、ちょっと強引かもしれませんが、私流にまとめてみました。
昔、中国という国では、5月になると病気になってしまう人が多かったので、病気にならないように「菖蒲」という草をお風呂に入れたり、菖蒲の草で作ったお薬を飲んだりしていたんだって。
みんなが、風邪を引かないようにうがいをしたり、手をあらったりするのと同じようなことだね。
そして、この菖蒲という草の葉っぱの形が「刀(かたな)」のような形に似ていたので、悪いものが近寄ってこないようにと飾るようになりました。
この方法が日本に伝わり、『これはいい方法だね』ということで、多くの人が真似をするようになったの。
また、昔の男の人は、けがをしないようにと兜や鎧というものをつけるときがあったのね。
兜は、自転車に乗る時にかぶるヘルメットと同じ役目があるんだよ。
ヘルメットは、転んだ時とかに、みんなの頭をけがから守ってくれる大事なものだよね。
だから、大事な兜を飾って、けがや病気にならないようとお願いしたんだ。
こうして、端午の節句のときに、菖蒲の葉や、兜、鎧を飾ることで、「子どもに悪いものが近寄ってきませんように」、「子供が病気やけがをすることなく、元気に大きく成長しますように」ってお願いをするようになったの。
時間がある場合には、紙芝居風にすることにより分かりやすくなると思います。
端午の節句でのおすすめの出し物!
端午の節句でのイベントにおいて、折り紙で兜や鯉のぼりを作ったり、新聞紙などの大きな紙で被ることのできる兜を作ったり、鯉のぼりのお歌をうたったりすることが多いと思います。
それ以外の案として、みんな仲良く、お勉強もかねて端午の節句に関する「クイズ大会」や「間違い探しゲーム」などをやってみてはいかがでしょうか。
クイズの内容は、園児でも答えやすいように「2択クイズ」か「〇×形式」がオススメです。
また、クイズの答えは簡単なイラストなどを描いて、見せながら行うと分かりやすくなります。
2択クイズ
【クイズ1】端午の節句で飾るものはどちらでしょう?
(1)かぶと
(2)ヘルメット
【クイズ2】端午の節句で兜や鎧(よろい)を飾る理由はどちらでしょう?
(1)鬼が近寄ってこないように
(2)子どもを守ってもらうため
【クイズ3】端午の節句で食べる物はどちらでしょう?
(1)ドーナツ
(2)かしわ餅
※関西ではちまき
【クイズ4】端午の節句の時期に青空を泳ぐものはどちらでしょう?
(1)たいやき
(2)鯉のぼり
【クイズ5】鯉のぼりのお父さん鯉は何色でしょうか?
(1)黒色
(2)白色
【クイズ6】鯉のぼりの先端についているピカピカした玉(籠玉、回転球)は、誰に気付いてもらうためのものでしょうか?
(1)神様
(2)園長先生
※ちょっと難問かもですね。
鯉のぼりの回転球(籠玉)については、こちらの記事を参考になさってみて下さいね。
〇×クイズ
【クイズ1】端午の節句は、「男の子の健康と幸せ」を願って行うお祭りである。〇か×か?
【クイズ2】端午の節句に飾るのは、「お雛様」である。〇か×か?
【クイズ3】端午の節句で食べるものといえば、「のり餅」である。〇か×か?
【クイズ4】悪いものが近寄ってこないように飾るのは、「菖蒲」である。〇か×か?
【クイズ5】鯉のぼりは順番はお父さん鯉(真鯉)が一番下である。〇か×か?
【クイズ6】鯉のぼりは男の子が大人になって大活躍するように願ったものである。〇か×か?
間違い探しゲーム
端午の節句をイメージするイラスト(菖蒲、鎧兜飾りなどの武具、鯉のぼりなど)を描いたパネルに間違いを3~5個くらい入れておきます。
間違いの例としては、
【間違い1】兜 ⇒ ヘルメット
【間違い2】弓矢 ⇒ 野球のバットなど
【間違い3】緋鯉(お母さん) ⇒ たい焼き
【間違い4】鯉の順番 ⇒ お父さんが一番下
【間違い5】菖蒲 ⇒ ひまわり
【間違い6】かしわ餅(ちまき)⇒ ひなあられ
などはいかがでしょうか?
端午の節句で食べるおやつやお菓子は?
端午の節句の定番としては、東日本では、「かしわ餅」、西日本では「ちまき」ですよね。でも地域によって色々と特色があるんです。
テレビで佐賀県の「鯉生菓子」を紹介していたのですが、形がリアルな鯉になっていたことに、衝撃を受けました(@_@)
北海道や青森県: 「べこ餅」
山形県や島根県: 「笹巻」
長野県や岐阜県: 「朴葉巻(ほおばまき)」
徳島県: 「麦だんご」
佐賀県、長崎県: 「鯉生菓子」
宮崎県: 「鯨ようかん」
鹿児島県、熊本県:「あくまき」
また、端午の節句に鯉のぼりや兜を飾る理由、柏餅、ちまきを食べる理由について簡単に説明した記事がありますので、もしよろしければご参考にしてみて下さいね♪
【鯉のぼりや兜、柏餅やちまきの由来の説明を保育園幼稚園でするには?】
市販のお菓子の使用を検討する場合には
幼稚園や保育園で、お菓子を準備する場合、都合により、市販のお菓子の使用を検討されることもあるかと思います。
園や学校などのイベントの際のお菓子を扱っているお店がありますので、宜しければご参考にしてみて下さいね。
ワン・ステップさんでは、各イベント用のお菓子を業販しています。
こいのぼりの袋に入った駄菓子詰め合わせなど、たくさんの小袋のお菓子を扱っています。
吉見出版 セレクトショップさんでも、色々なイベント用のお菓子を業販しています。
人気のキャラクターなどのお菓子も扱っており、小袋タイプから詰め合わせ物もあります。
端午の節句を幼稚園や保育園で簡単説明! まとめ
今回は、「端午の節句を幼稚園や保育園で簡単説明する方法、出し物、おやつやお菓子」についての情報をお裾分け致しました。
如何でしたでしょうか?
入園式が終わってすぐのイベントとなりますので、なかなか準備が大変だと思います。
保育士さんの頑張りはきっと子供たちにも伝わり、良い思い出になること間違いなしです♪
素敵な楽しい端午の節句となりますように・・・ \(^▽^)/
関連記事情報
端午の節句についての記事は以下のものがあります。
もし宜しければご覧になり、参考にしてみてくださいね♪
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