犬に野菜は必要なの・・・?
最近犬を飼い始めて、愛犬にあげているご飯はいつもドッグフード。
「毎日同じドッグフードを食べていて飽きないのかな?」、「犬は雑食だけど、野菜は必要なのかな?」、「あげてもいい野菜はどんなものがあるのだろう?」という疑問を疑問を持たれているかたも多いことだと思います。
今回は、「犬に野菜は必要なのか、あげてもいい野菜、冬におすすめのもの」についての情報をお裾分け致します。
犬に野菜は必要なのかな?
私たちが飼っている犬は、「食肉目イヌ科」の動物で、オオカミやキツネ、ジャッカル等と一緒の仲間となります。犬が人間と一緒に生活を共にするようになったのは、1万5千年位前の石器時代といわれています。
犬の祖先は「肉食」の動物でした。しかし私たち人間と一緒に生活するようになったことをきっかけとし、動物のお肉をメインに食べながらも、お米や小麦などの穀物類をはじめ、野菜も食べるようになったのです。
そのため、消化器官も人間の食べる物に合わせて、穀物類をはじめ、野菜がある程度消化できるように変化しました。そのため現在では、雑食性が強くなり、「雑食傾向がある肉食」という感じになっています。
雑食傾向があるといっても犬にとって野菜は必要なものなのかというのが疑問として残るという方も多いのではないでしょうか。
肉食だからといって、お肉しか食べないわけではないんですね。例えば、肉食の代表格であるライオンやトラなどは、草食動物のお肉を食べています。
この草食動物の胃の中には消化されていない草などが残っていますが、この胃までライオンやトラなどは食べますので、草を食べていることになります。
しかし食物繊維は消化しにくいようで、消化しきれなかったものは便と一緒にそのまま出てくるのです。
ライオンやトラなどの肉食動物と比べると、犬はかなり昔から多少なりとも穀物類や野菜を食べてきた歴史がありますので、犬の食事にはお肉をメインとし、野菜を多少加えたほうが適切だと考えるのが妥当なのですね。
それに犬にとって野菜等の食物繊維は次のような点をメリットとして考えることができます。
≪犬に野菜をあげることのメリット≫
・食物繊維は消化されにくいため、空腹の状況になりにくい
・消化されない食物繊維が便の量を増やすので、腸壁に刺激を与え、便秘予防につながる
・繊維質が腸内環境を整え、病気予防につながる
つまり、健康維持を考えると、適度の野菜を摂取することが大切となります。
犬にあげてもいい野菜は?
どのような野菜をあげる前に、あげてはいけない野菜を知っておくことが重要となりますよね。まずは、犬にあげてはいけない野菜をご紹介します。
≪あげてはいけない野菜≫
■ネギ科:ねぎ、玉ねぎ、にんにく、ニラ、らっきょうなど
「アリルプロピルジスルフィド」という成分が赤血球を破壊するので、酸素不足になり貧血状態になります。
■ナス科:なす、じゃがいも、トマト、ピーマンなど
じゃがいもは芽、トマトは芽と葉の部分に「ソラニン」という有害物質が含まれており、嘔吐、下痢等の中毒症状を引き起こす可能性があります。
■マメ科:いんげんまめ
「アルカロイド」という毒性により、消化不良を起こす可能性があります。
上記の野菜以外は基本的には食べても大丈夫ですが、あげすぎには注意が必要です。オススメの野菜をご紹介します。
≪あげていい野菜≫
■キャベツ
キャベツは食物繊維が豊富なので便秘解消効果が得られます。 そして「イソチオシアナート」という血液をサラサラにする成分が含まれているので、血栓の予防になります。
また、栄養も豊富ですが、「ビタミンC(41mg/100g)」と、「ビタミンK(800ug/100g)」が豊富です。「ビタミンC」は疲労回復、免疫力を高める効果が期待できますし、「ビタミンK」は骨作りに効果が期待できます。
更には「ビタミンU(350ug/100g)」がとても豊富で、これはアミノ酸の一種であり、胃腸の粘膜を保護したり修復する効果が期待できるので、食べ過ぎの場合に与えるとよいです。
■にんじん
にんじんにはベータカロテン(8.6mg/100g)が多く含まれているので、目や皮膚、体内の粘膜に効果的です。それにベータカロテンには抗酸化作用もありますので免疫力を高め、がん予防にもなります。
■大根
大根にも「イソチオシアナート」という血液をサラサラにする成分が含まれているので、血栓の予防になります。また、消化を助ける成分(「ジアスターゼ」:でんぶんを分解、「プロテアーゼ」:たんぱく質を分解、「リパーゼ」:脂肪を分解)が含まれているので整腸作用に効果的です。
■かぼちゃ
にんじん同様、かぼちゃにはベータカロテン(4.0mg/100g)が多く含まれているので、目や皮膚、体内の粘膜に効果的です。更には食物繊維も豊富なので便秘解消効果が得られます。
■さつまいも
さつまいもは食物繊維が豊富なので便秘解消効果が得られます。また高カロリー(132kcal/100g)でビタミン類も多いので、栄養不足気味な犬にオススメです。
他にも色々な野菜をあげることができます。しかし穀物類や野菜を私たち人間と同じようにうまく消化することができませんので、食材や状況に応じ、消化しやすいように加熱したりしてあげましょう。
あげる量としては、概ね食事量の10~30%前後が好ましいです。初めは少な目から始めるようにし、野菜の好き嫌いや食べる量、体調などを確認しながら量を加減してみてください。
犬の冬の食事でおすすめ野菜のご紹介
これからの寒い冬の季節、人間同様に犬も運動不足になりがちで、太ってしまう季節なのです。そこで冬に犬に食べさせてあげたいオススメの野菜というのが「白菜」です。
白菜の旬は、冬の11~2月です。寒さから身を守るために糖分を蓄えるので、甘みが増し、柔らかくなります。それに白菜は、昔から「不老長寿の薬膳の食材」として重宝されていました。
白菜はたくさんの栄養素がまんべんなく含まれており、特に「ビタミンC」が豊富に含まれています(19mg/100g)。白菜はキャベツの成分と似ているのですが、キャベツと比較し、糖質が少なくカロリーも低いのでダイエット効果が期待できます。
種 類 | 糖 質 | カロリー |
キャベツ | 4.9g |
23kcal |
白菜 | 1.9g |
14kcal |
※100gあたり
そしてキャベツ同様に「イソチオシアネート」が含まれていますので、血液をサラサラにするだけでなく、がん予防に効果があることも優れた特長となっています。
旬の季節だからこそ、旬の野菜である白菜を食べさせてあげることをオススメします。
犬に野菜は必要? まとめ
今回は、「犬に野菜は必要なのか、あげてもいい野菜、冬におすすめのもの」についての情報ををお裾分け致しました。
如何でしたでしょうか?
適量の野菜を食べることは、人間同様犬にとっても大切なことで、健康の維持に役立つ食材です。
愛犬の健康のためにも、是非色々な野菜を効率よくあげてみてくださいね。
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